专利摘要:
タンデム型光電池、および関連するシステム、方法、部品について開示する。
公开号:JP2011513951A
申请号:JP2010547741
申请日:2009-02-19
公开日:2011-04-28
发明作者:シリンスキー、パヴェル;エイ. チョウリス、ステリオス
申请人:コナルカ テクノロジーズ インコーポレイテッドKonarka Technologies,Inc.;
IPC主号:H01L51-42
专利说明:

[0001] 本開示は、タンデム型光電池、および関連するシステム、方法および部品に関する。]
背景技術

[0002] 光電池は、普通、光の形のエネルギーを電気の形のエネルギーに変換するために使用される。代表的な光電池は、2つの電極の間に配置された光活性材料を含む。一般的に、光は、該電極の1つまたは両方を通過して、光活性材料と相互反応し、電気を発生する。その結果、1つまたは両方の電極の光(たとえば、光活性材料によって吸収される1つ以上の波長での光)を透過する能力により、光電池の全体の効率が限定される可能性がある。半導体材料は、導電性材料より電気伝導度は低いかもしれないが、多くの導電性材料と比べて、より光を透過できるため、多くの光電池においては、光が通る電極(複数を含む)を形成するために、半導体材料(たとえば、酸化インジウムスズ)のフィルムが使用される。]
[0003] 第一に、化石燃料に基づいたエネルギー源の消費および依存を減らす要求のため、光起電力技術の開発への関心が増加している。また、光起電力技術は、環境にやさしいエネルギー技術であると多くの人にみなされている。しかし、光起電力技術が商業的に実施可能なエネルギー技術であるためには、光起電力システム(光を電気エネルギーに変換するために、1個以上の光電池を使用するシステム)の材料および製造コストが、ある適当な時間枠で回復可能であるべきである。しかし、場合によっては、特別に設計された光起電力システムに伴うコスト(たとえば、材料および/または製造に起因する)が、それらの有用性および用途を制限している。]
発明が解決しようとする課題

[0004] 本開示は、タンデム型光電池、ならびに関連システム、方法および部品に関する。]
課題を解決するための手段

[0005] 一態様において、本開示は、第一および第二半電池を含むシステムを取り上げる。第一半電池は、第一電極と、第三電極と、該第一および第三電極の間にある第一光活性層とを含む。第二半電池は、第二電極と、前記第三電極と、該第二および第三電極の間にある第二光活性層とを含む。第一および第二半電池は、電気的に並列に接続されている。第三電極は、第一および第二電極の間にあり、金属、カーボンナノチューブ、カーボンナノロッド、フラーレン、およびこれらの組合せからなる群から選択される第一材料を含む。該システムは、光起電力システムとして構成される。]
[0006] 別の態様において、本開示は、第一および第二電極と、該第一および第二電極の間にある第三電極と、該第一および第三電極の間にある第一光活性層と、該第二および第三電極の間にある第二光活性層とを含むシステムを取り上げる。第一および第二電極は、システムの使用中、同じ極性を有する。第三電極は、システムの使用中、第一および第二電極の極性と反対の極性を有する。第三電極は、第一および第二材料を含み、該第一材料は、金属、カーボンナノチューブ、カーボンナノロッド、フラーレンおよびこれらの組合せからなる群から選択され、該第二材料は、金属酸化物、導電性ポリマーおよびこれらの組合せからなる群から選択される。該システムは、光起電力システムとして構成される。]
[0007] 別の態様において、本開示は、第三電極を第一および第二光活性層の間に配置し、中間品を形成するステップと、該中間品を第一および第二電極の間に配置し、第一および第二半電池を形成するステップとを含む方法を取り上げる。第一および第二半電池は、電気的に並列に接続される。第一半電池は、第一電極と、第三電極と、第一光活性層とを含む。第二半電池は、第二電極と、第三電極と、第二光活性層とを含む。第三電極は、液体系被覆プロセスによって配置される。]
[0008] 別の態様において、本開示は、第一光活性層により支持された第三電極を形成し、中間品を提供するステップと、追加の部品を中間品に形成し、光起電力システムを提供するステップとを含む方法を取り上げる。第三電極は、液体系被覆組成物から形成される。光起電力システムは、第二半電池に電気的に接続される第一半電池を含む。第一半電池は、第一電極と、第三電極と、該第一および第三電極の間にある第一光活性層とを含む。第二半電池は、第二電極と、前記第三電極と、該第二および第三電極の間にある第二光活性層とを含む。第三電極は、第一および第二電極の間にある。]
[0009] 別の態様において、本開示は、液体系被覆組成物が第一光活性層によって支持されるように、該組成物を配置するステップと、該組成物から第一および第二材料を含む第一電極を形成するステップとを含む方法であって、該第一材料は、金属、カーボンナノチューブ、カーボンナノロッド、フラーレンおよびこれらの組合せからなる群から選択され、該第二材料は、金属酸化物、導電性ポリマーおよびこれらの組合せからなる群から選択され、これによって、第一光活性層と第一電極とを含む中間品を提供する方法を取り上げる。いくつかの実施形態では、該方法は、さらに、中間品を第二電極に配置し、第一および第二電極と、該第一および第二電極の間にある第一光活性層とを含む第一半電池を形成するステップを含む。いくつかの実施形態では、該方法は、さらに、第二光活性層を第一電極に配置するステップと、第三電極を前記第二光活性層に配置し、第一および第三電極と、該第一および第三電極の間にある第二光活性層とを含む第二半電池を形成するステップとを含む。第一および第二半電池は、電気的に接続されている。]
[0010] 別の態様において、本開示は、タンデム型光電池を含むシステムを取り上げる。タンデム型光電池は、2個の半電池と、該2個の半電池の間にある共有電極とを含む。共有電極は、第一および第二材料を含み、該第一材料は、金属、カーボンナノチューブ、カーボンナノロッド、フラーレンおよびこれらの組合せからなる群から選択され、該第二材料は、金属酸化物、導電性ポリマーおよびこれらの組合せからなる群から選択される。]
[0011] 別の態様において、本開示は、第一、第二および第三電極と、第一および第二光活性層と、第一および第二正孔輸送層とを含むシステムを取り上げる。第三電極は、第一および第二電極の間にある。第一光活性層は、第一および第三電極の間にあり、第二光活性層は、第二および第三電極の間にある。第一正孔輸送層は、第一光活性層と第三電極との間にあり、第二正孔輸送層は、第二光活性層と第三電極との間にある。該システムは、光起電力システムとして構成される。いくつかの実施形態では、該システムは、第一および第二正孔遮断層をさらに含み、該第一正孔遮断は、第一光活性層と第一電極との間にあり、該第二正孔遮断層は、第二光活性層と第二電極との間にある。]
[0012] さらに別の態様において、本開示は、第一、第二および第三電極と、第一および第二光活性層と、第一および第二正孔輸送層とを含むシステムを取り上げる。第三電極は、第一および第二電極の間にある。第一光活性層は、第一および第三電極の間にあり、第二光活性層は、第二および第三電極の間にある。第一正孔輸送層は、第一光活性層と第一電極との間にあり、第二正孔輸送層は、第二光活性層と第二電極との間にある。該システムは、光起電力システムとして構成される。いくつかの実施形態では、該システムは、第一および第二正孔遮断層をさらに含み、該第一正孔遮断は、第一光活性層と第三電極との間にあり、該第二正孔遮断層は、第二光活性層と第三電極との間にある。]
[0013] 実施形態は、以下の特徴の1つ以上を含むことができる。
いくつかの実施形態では、第一および第二半電池は、電気的に並列に接続されている。ある実施形態では、第一および第二半電池は、電気的に直列に接続されている。]
[0014] いくつかの実施形態では、第三電極は、第二材料をさらに含む。第二材料は、金属酸化物、導電性ポリマーまたはこれらの組合せを含みうる。いくつかの実施形態では、金属酸化物は、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化インジウムスズおよび酸化スズからなる群から選択されうる。ある実施形態では、金属酸化物は、ナノ粒子の形態である。いくつかの実施形態では、導電性ポリマーは、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリカルバゾール、ポリビニルカルバゾール、ポリフェニレン、ポリフェニルビニレン、ポリシラン、ポリチエニレンビニレン、ポリイソチアナフタレンおよびこれらの共重合体からなる群から選択されうる。]
[0015] いくつかの実施形態では、第一および第二半電池の間にある共通電極の第一材料は、鉄、金、銀、銅、アルミニウム、ニッケル、パラジウム、白金、チタンおよびこれらの合金からなる群から選択される金属を含む。ある実施形態では、第一材料は、金属ナノ粒子または金属ナノロッドを含む。ある実施形態では、第一材料は、金属メッシュまたは金属グリッドを含む。]
[0016] いくつかの実施形態では、第三電極は、第一電極層と、第二電極層とを含む。いくつかの実施形態では、第一電極層は、第二材料の第一種を含み、第二電極層は、第二材料の第二種を含む。ある実施形態では、第一種は第二種とは異なる。いくつかの実施形態では、第一および第二種は、それぞれ、n型半導体材料を含み、またはそれぞれ、p型半導体材料を含む。]
[0017] いくつかの実施形態では、第三電極は、第一および第二電極層の間に導電性層をさらに含む。ある実施形態では、該導電性層は、第一材料を含む。
いくつかの実施形態では、該システムは、第一光活性層と第一電極との間にある第一正孔輸送層と、第二光活性層と第二電極との間にある第二正孔輸送層とをさらに含む。ある実施形態では、該システムは、第一光活性層と第三電極との間にある第一正孔遮断層と、第二光活性層と第三電極との間にある第二正孔遮断層とをさらに含む。]
[0018] いくつかの実施形態では、該システムは、第一光活性層と第一電極との間にある第一正孔遮断層と、第二光活性層と第二電極との間にある第二正孔遮断層とをさらに含む。ある実施形態では、該システムは、第一光活性層と第三電極との間にある第一正孔輸送層と、第二光活性層と第三電極との間にある第二正孔輸送層とをさらに含む。]
[0019] いくつかの実施形態では、第三電極の厚さは、少なくとも約10nmおよび/または多くとも約1ミクロンである。
いくつかの実施形態では、第三電極の表面抵抗は、多くとも約500Ω/cm2(たとえば、多くとも約10Ω/cm2)である。]
[0020] いくつかの実施形態では、第三電極の透過率は、少なくとも約60%(たとえば、少なくとも約80%)である。
いくつかの実施形態では、光起電力システムは、タンデム型光電池を含む。]
[0021] いくつかの実施形態では、液体系被覆プロセスとして、溶液被覆、インクジェット印刷、スピン被覆、浸漬被覆、ナイフ被覆、バー被覆、噴霧被覆、ローラー被覆、スロット被覆、グラビア被覆、フレキソ印刷またはスクリーン印刷が挙げられる。]
[0022] いくつかの実施形態では、第三電極は、液体系被覆組成物から調製される。
いくつかの実施形態では、液体系被覆組成物は、半導体材料またはその前駆体を含む。いくつかの実施形態では、半導体材料は、金属酸化物もしくはその前駆体、または導電性ポリマーを含む。ある実施形態では、液体系被覆組成物は、金属、カーボンナノチューブ、カーボンナノロッド、フラーレンおよびこれらの組合せからなる群から選択される材料をさらに含む。]
[0023] いくつかの実施形態では、液体系被覆組成物は、ゾル−ゲル組成物を含む。
実施形態では、以下の利点の1つ以上を提供することができる。
いくつかの実施形態では、2個の半電池の間の共通電極は、液体系被覆プロセスによって調製することができ、これにより、厚肉(たとえば、30〜1,000nm)の電極を得ることができる。そのような電極は、光電池の製造の間、第三電極の下にある層がさらに加工されることを防ぐことができる。また、共通電極が厚肉であることにより、電極内のピンホールの数が減少し、したがって、その導電性を高めることができる。いくつかの実施形態では、厚肉の共通電極層には、ピンホールがない可能性もある。]
[0024] いくつかの実施形態では、液体系被覆プロセスによって調製された共通電極は、スパッタリングのような従来のプロセスによって調製された電極より密度が小さい。より小さな密度を持つ共通電極は、電極を介して、より良好な光透過率を有することができる。]
[0025] いくつかの実施形態では、共通電極は、金属、カーボンナノチューブ、カーボンナノロッド、フラーレン、導電性ポリマーおよびこれらの組合せからなる群から選択される1つ以上の材料を含む。そのような材料は、電極の導電性を顕著に高めることができ、該電極を並列接続タンデム型光電池において共通電極として使用することを可能にする。ここで、前記共通電極は、電流を導通するのに十分な高い導電性を持つことが望ましい。]
[0026] いくつかの実施形態では、タンデム型光電池中の2個の半電池は、電気的に並列に接続されている。半電池の並列接続は、2個の電池の相互接続によって起こる損失を大きく減少することができ、タンデム型光電池の効率を高めることができる。]
[0027] 本発明の1つ以上の実施形態の詳細を、添付の図面および以下の説明に記載する。本発明の他の特徴、目的、および利点は、該記載および図面、ならびに請求項から明らかになるであろう。]
図面の簡単な説明

[0028] 並列タンデム型光電池の実施形態の断面図。
並列タンデム型光電池の別の実施形態の断面図。
直列タンデム型光電池の実施形態の断面図。
電気的に直列に接続された複数の光電池を含有するシステムの概略図。
電気的に並列に接続された複数の光電池を含有するシステムの概略図。]
[0029] 種々の図面において同じ参照記号は、同じ構成要素を示す。]
[0030] 図1は、電極110、光起電力層120、正孔輸送層130、電極140、正孔輸送層150、光起電力層160、電極170、電極110および170の間の電気的接続、ならびに電極110、140および170を介して光電池100に電気的に接続される外部負荷180を備えた、並列タンデム型光電池100を示す。] 図1
[0031] 光電池100は、2個の半電池を含む。第一半電池は、電極110と、光起電力層120と、正孔輸送層130と、電極140とを含む。第二半電池は、電極140と、正孔輸送層150と、光起電力層160と、電極170とを含む。第一および第二半電池は、電気的に接続された電極110および170を有し、それらが電気的に並列に接続されるように、共通電極140を共有する。]
[0032] 一般的に、使用中、光は、第一半電池の電極110の表面に当たり、電極110を通過することができる。次いで、該光は、光活性層120と相互作用する。残光はさらに正孔輸送層130、電極140および正孔輸送層150を通過し、第二半電池の光活性層160と相互作用する。光と光活性層120および160との間の相互作用により、各光活性層内で、電子は、電子供与体材料(たとえば、ポリ(3−ヘキシルチオフェン)(P3HT))から電子受容体材料(たとえば、C61−フェニル−酪酸メチルエステル(C61−PCBM))へ移送される。次いで、各光活性層中の電子受容体材料は、電子を、電極110または170に移送する。層120中の電子供与体材料は、正孔を、正孔輸送層130を通って電極140へ移送し、層160中の電子供与体材料は、正孔を、正孔輸送層150を通って電極140へ移送する。使用中、電子が、電極110および170から外部負荷180を通って電極140に通過するように、電極110および170(同じ極性を有する)は、外部負荷180を介して、電極140(電極110および170とは反対の極性を有する)に電気的に接続されている。]
[0033] 理論に束縛されるものではないが、光電池100の利点は、各半電池によって発生する電流は各半電池の入射光の吸収に比例し、一方各半電池上の電圧は入射光の吸収からは実質的に独立していることであると考えられる。たとえば、入射光の吸収が約0〜50%の範囲内で変化する場合、光電池100の電圧は変化せず、あるいは変化しても非常に小さな割合(たとえば、多くとも約5%または多くとも約10%)である。入射光が、電極110を通って光電池100に入る実施形態では、第一半電池が大部分の入射光を吸収することができ、一方第二半電池は、残りの入射光のみを吸収する。このため、第一半電池は、第二半電池より大きな電流を発生させることができる。該実施形態では、光電池100内の各半電池によって発生した電圧は、やはり、略同じとすることができる。]
[0034] 第一および第二半電池は、電気的に並列に接続されているので、光電池100の電流出力は、該2つの半電池で発生する電流の合計である。そのような電流出力は、半電池で発生する最も低い電流によって限定される、半電池が電気的に直列で接続されている光電池の電流出力よりも、顕著に高い。一般的に、直列接続タンデム型光電池において、各半電池は、最大効率を達成するため、同じような量の電流を発生させることが好ましい。しかし、理論に束縛されるものではないが、光電池100の1つの利点は、各半電池に、同じような量の電流を発生させることを要求しないことであると考えられる。さらに、光電池100内の2個の半電池のそれぞれによって発生する電圧は、略同一であるので、半電池の相互作用に起因する損失は、最小限である。]
[0035] いくつかの実施形態では、電極140は、1種以上の導電性材料から形成される。導電性材料の例として、導電性無機材料(たとえば、金属、合金および金属酸化物)、および導電性有機材料(たとえば、ポリマー、フラーレン、カーボンナノチューブおよびカーボンナノロッド)が挙げられる。代表的な導電性金属として、鉄、金、銀、銅、アルミニウム、ニッケル、パラジウム、白金およびチタンが挙げられる。代表的な導電性合金として、ステンレス鋼(たとえば、332ステンレス鋼、316ステンレス鋼)、金の合金、銀の合金、銅の合金、アルミニウムの合金、ニッケルの合金、パラジウムの合金、白金の合金およびチタンの合金が挙げられる。代表的な導電性金属酸化物として、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化スズ、酸化インジウムスズ(ITO)および酸化スズが挙げられる。いくつかの実施形態では、導電性金属酸化物は、1種以上の適切なドーパント、たとえば、Al、Cr、Mg、Nb、F、CおよびNを含む。いくつかの実施形態では、ドープされた金属酸化物は、ドーパントが酸素空孔である、不定比金属酸化物である。代表的な導電性ポリマーとして、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリカルバゾール、ポリビニルカルバゾール、ポリフェニレン、ポリフェニルビニレン、ポリシラン、ポリチエニレンビニレン、ポリイソチアナフタレン、またはこれらの共重合体が挙げられる。いくつかの実施形態では、導電性ポリマーは、ドープされたポリマー、たとえば、ドープされたポリアニリンまたはドープされたポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(ドープPEDOT)が挙げられる。理論に束縛されるものではないが、導電性金属酸化物またはポリマー中のドーパント濃度がより高いほど、金属酸化物またはポリマーの導電性を高めることができると考えられる。いくつかの実施形態では、導電性材料の混合物が使用される。]
[0036] いくつかの実施形態では、電極140に含有される材料は、ナノ粒子(たとえば、金属ナノ粒子または金属酸化物ナノ粒子)、ナノチューブ(たとえば、カーボンナノチューブ)、またはナノロッド(たとえば、金属ナノロッドまたはカーボンナノロッド)の形態である。理論に束縛されるものではないが、ナノ粒子、ナノチューブまたはナノロッドの形態の材料は、電極を通る光透過率を促進することができると考えられる。]
[0037] ある実施形態では、電極140は、第一材料と第二材料とを含む。第一材料は、金属、カーボンナノチューブ、カーボンナノロッド、フラーレンおよびこれらの組合せからなる群から選択することができる。第二材料は、金属酸化物、導電性ポリマーおよびこれらの組合せから選択することができる。理論に束縛されるものではないが、並列接続されたタンデム型光電池中の電極140は、入射光を光活性層120および160の両方に届かせる高い透明性と、タンデム型電池によって発生する電流を最小損失で電極140に流入させる高い導電性とを有すると考えられる。いくつかの実施形態では、理論に束縛されるものではないが、第二材料は、あまり高くない導電性を持つ、透明な材料であり、第一材料は、第二材料の導電性を補うことができる、高導電性材料とすることができると考えられる。それとは対照的に、直列接続タンデム型光電池中の共通電極は、電流を導通せず、したがって導電性である必要がない。そのような共通電極は、一般的に、十分な透明性を提供するために、非常に薄く(たとえば、10nm未満)、その薄肉に起因して、非常に低い導電性を持つ。]
[0038] いくつかの実施形態では、電極140は、追加の導電性材料(たとえば、金属ナノ粒子、カーボンナノチューブおよび/またはカーボンナノロッド)と共に、ITOナノ粒子を含む。一般的に、並列接続タンデム型光電池を効果的に使用するために、ITOで作られた電極は、電極を通して十分な光を透過するため、かつ、十分な導電性を提供するために、適切な厚さ(たとえば、10nmから1μm)を有する。そのような厚さで、ITOの表面抵抗は、概して、電極の理想表面抵抗より大幅に高くなる(たとえば、約10Ω/cm2未満)。電極140においてITOと、追加の導電性材料とを組合わせることにより、その比較的高い透明性を維持しつつ、電極140の導電性を顕著に高めることができる。]
[0039] いくつかの実施形態では、電極140は、金属グリッドまたは金属メッシュの層と、追加の導電性材料の層(たとえば、金属ナノ粒子、カーボンナノチューブおよび/またはカーボンナノロッド)とを含む。追加の導電性材料は、その比較的高い透明性を維持しつつ、電極140の導電性を顕著に高めることができる。グリッドまたはメッシュ電極の例は、たとえば、共通の出願人の同時係属米国特許出願公開公報第20040187911号、第20060090791号、第20070131277号、および第20070193621号に記載され、これらの内容は、参照によって本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、金属メッシュ層(たとえば、層中に小さな開口がある金属層)は、金属印刷ペースト(たとえば、銀印刷ペースト)から調製することができる。そのようなメッシュ層は、概して、金属粒子の連続層を含み、該粒子は、それらの間に空間があり、充填材料(たとえば、ポリマー)で支持されている。いくつかの実施形態では、金属グリッドまたは金属メッシュは、追加の導電性材料に、少なくとも部分的に埋込まれている。そのような実施形態では、追加の導電性材料を、金属グリッドまたは金属メッシュ間の空間に、少なくとも部分的に充填することができる。]
[0040] いくつかの実施形態では、電極140は、少なくとも約40重量%(たとえば、少なくとも約50重量%、または少なくとも約60重量%)および/または多くとも約95重量%(たとえば、多くとも約90重量%、または多くとも約85重量%)の追加の導電性材料を含む。]
[0041] いくつかの実施形態では、電極140は略透明である。本明細書で使用される透明材料は、タンデム型光電池100において使用される厚さで、光電池の稼動中に使用される波長または波長範囲(たとえば、約350nmから約1,000nm)で、入射光の少なくとも約60%(たとえば、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、または少なくとも約95%)を透過することができる材料を言う。]
[0042] 一般的に、電極140は、十分に低い表面抵抗を有する。いくつかの実施形態では、電極140の表面抵抗は、多くとも約500Ω/cm2(たとえば、多くとも約100Ω/cm2、多くとも約30Ω/cm2、または多くとも約10Ω/cm2)である。]
[0043] 電極140は、一般的に、高い導電性を提供して導通する電流を促進し、かつ、下にある層を電極140に適用されるいかなる溶剤からも保護するのに十分な厚さを有する。いくつかの実施形態では、電極140の厚さは、少なくとも約10nm(たとえば、少なくとも約30nm、少なくとも約50nm、または少なくとも約100nm)および/または多くとも約1,000nm(たとえば、多くとも約800nm、または多くとも約500nm)である。一般的に、電極140の厚さは、直列接続タンデム型光電池中の共通電極の厚さより厚い。なぜなら、該共通電極は、電流を導通せず、したがって、高い導電性を提供するほど厚い必要はないからである。]
[0044] いくつかの実施形態では、電極140は、液体系被覆プロセスによって調製される。本明細書で記載される用語「液体系被覆プロセス」は、液体系被覆組成物を使用するプロセスを言う。液体系被覆組成物の例として、溶液、分散液または懸濁液が挙げられる。液体系被覆組成物の濃度は、一般的に、要求どおりに調整することができる。いくつかの実施形態では、該濃度を調整して、被覆組成物の所望の粘度、または塗膜の所望の厚さを達成することができる。]
[0045] 液体系被覆プロセスは、以下のプロセス、すなわち、溶液被覆、インクジェット印刷、スピン被覆、浸漬被覆、ナイフ被覆、バー被覆、噴霧被覆、ローラー被覆、スロット被覆、グラビア被覆、フレキソ印刷、またはスクリーン印刷の少なくとも1つを使用することによって行うことができる。理論に束縛されるものではないが、液体系被覆プロセスは、ロール・ツー・ロールプロセスのような連続製造プロセスにおいて、簡単に使用することができ、それによって、光電池を調製するコストを大幅に減らすと考えられる。ロール・ツー・ロールプロセスの例は、たとえば、同じ出願人の、同時係属米国特許出願公開公報第2005−0263179号に記載されており、その内容は、参照によって本明細書に組み込まれる。]
[0046] いくつかの実施形態では、電極140が、無機半導体ナノ粒子(たとえば、酸化チタンナノ粒子)および金属ナノ粒子(たとえば、銀ナノ粒子または銅ナノ粒子)を含有する層を含む場合、液体系被覆プロセスは、(1)無機半導体ナノ粒子および金属ナノ粒子の前駆体(たとえば、チタン塩)を、適切な溶剤(たとえば、無水アルコール)中に分散して、分散液を形成し、(2)該分散液を正孔輸送層130に被覆し、(3)該分散液を加水分解し、(4)該分散液を乾燥して電極を形成することによって行うことができる。ある実施形態では、液体系被覆プロセスは、ゾル・ゲルプロセスによって行うことができる。]
[0047] いくつかの実施形態では、電極140が、金属グリッドまたは金属メッシュの層と、追加の導電性材料(たとえば、金属ナノ粒子、カーボンナノチューブおよび/またはカーボンナノロッド)の層とを含む場合、該電極は、先ず、追加の導電性材料の層を、正孔輸送層130に、液体系被覆プロセス(たとえば、先に記載した方法)によって設置し、次いで金属グリッドまたはメッシュの層を、形成したばかりの層に設置することによって調製することができる。メッシュまたはグリッド電極を形成する代表的な方法は、たとえば、米国特許出願公開公報第20040187911号および第20070193621号に記載されている。]
[0048] いくつかの実施形態では、液体系被覆プロセスによって調製された電極140は、非液体系被覆プロセス(たとえば、スパッタリング)によって調製された電極より厚肉である。たとえば、スパッタリングによって調製されたITO電極の典型的な厚さは約30nm未満であるが、液体系被覆プロセスによって調製された電極140は、30nmを超え、1,000nmまでの厚さを有することができる。理論に束縛されるものではないが、より厚い厚さを持つ電極140は、高い導電性を提供することができ、タンデム型光電池100の製造中、下にある層を、電極140に適用されるさらなる被覆プロセスから保護することができると考えられる。さらに、厚肉の電極140は、ピンホールの数が減少している。いくつかの実施形態では、厚肉の電極140は、ピンホールがない可能性もある。理論に束縛されるものではないが、電極中のピンホールにより、大きな抵抗が発生し、電極の導電性を大きく減らす可能性があると考えられる。したがって、理論に束縛されるものではないが、ピンホールのない電極は、高い導電性を持つことができ、したがって、光電池の性能を高めることができると考えられる。]
[0049] 一般的に、液体系被覆プロセスで調製された電極の密度は、非液体系被覆プロセス(たとえば、スパッタリング)によって調製された電極の密度より低い。理論に束縛されるものではないが、より低い密度の層は、より良好な光透明性を提供することができるが、導電性はより低いと考えられる。予期しえぬことに、液体被覆プロセスによって調製された電極140は、スパッタリングによって調製された従来の電極に匹敵する、十分に高い導電性を有する。たとえば、電極140の表面抵抗は、約10Ω/cm2未満でさえありうる。]
[0050] いくつかの実施形態では、電極140は、複数の層(たとえば、2、3、またはそれ以上の層)を含む。ある実施形態では、電極140は、第一および第二層を含み、該第一層は、第一半電池の電極として働き、該第二層は、第二半電池の電極として働く。両方の層とも、先に検討した導電性材料で作ることができる。一般的に、第一層は、第二層で使用された材料と同じまたは異なる材料で作ることができる。いくつかの実施形態では、各層は、n型半導体材料またはp型半導体材料を含むことができる。いくつかの実施形態では、正孔輸送層130および150の少なくとも一部が、それぞれ、電極140の第一および第二層の少なくとも一部でありうる。]
[0051] ある実施形態では、電極140は、3つの層を有し、第一層は第一半電池の電極として働き、第二層は第二半電池電極として働き、第三層は第一および第二層の間にある。第一、第二および第三層は、それぞれ、同じまたは異なる材料で作ることができ、先に検討した導電性材料から作ることができる。いくつかの実施形態では、第三層は、第一および第二層より高い導電性を持つ材料で作ることができ、第一および第二層の導電性が十分でない場合、電極140の導電性を高めることができる。いくつかの実施形態では、正孔輸送層130および150の少なくとも一部が、それぞれ、電極140の第一および第二層の少なくとも一部であることもできる。一般的に、複数の層を持つ電極140も、液体系被覆プロセスによって調製することができる。]
[0052] 光電池100の他の部品について、電極110および170は、一般的に、導電性材料、たとえば、先に検討した導電性材料の1つで形成される。それらは、電極140として、同じ特徴(たとえば、厚さ、透過率または表面抵抗)を有することができる。いくつかの実施形態では、電極110および170のある特徴は、電極140の対応する特徴と同じであり、電極110および170のある特徴は、電極140の特徴とは異なる。一般的に、電極110および170も、先に検討した、液体系被覆プロセスにより調製することができる。光電池における電極の調製に使用することができる材料および方法の例は、たとえば、同じ出願人の、同時係属中の米国特許出願公開公報第20040187911号、第20060090791号、第20070131277号、および第20070193621号に記載されている。]
[0053] 一般的に、光活性層120および160は、それぞれ、電子受容体材料(たとえば、有機電子受容体材料)と、電子供与体材料(たとえば、有機電子供与体材料)とを含有する。]
[0054] 電子受容体材料の例として、フラーレン、オキサジアゾール、カーボンナノロッド、円盤状液晶、無機ナノ粒子(たとえば、酸化亜鉛、酸化タングステン、リン化インジウム、セレン化カドミウムおよび/または硫化鉛で形成されたナノ粒子)、無機ナノロッド(たとえば、酸化亜鉛、酸化タングステン、リン化インジウム、セレン化カドミウムおよび/または硫化鉛で形成されたナノロッド)、または電子を受容しうるまたは安定なアニオンを形成しうる部分を含むポリマー(たとえば、CN基含有ポリマー、CF3基含有ポリマー)が挙げられる。いくつかの実施形態では、電子受容体材料の組合せを、光活性層120または160において使用することができる。]
[0055] いくつかの実施形態では、電子受容体材料は、置換フラーレン(たとえば、C61−PCBMまたはC71−PCBM)等のフラーレンを含む。ある実施形態では、フラーレンは、その炭素骨格に、50〜250個の炭素原子を有する。]
[0056] いくつかの実施形態では、電子供与体材料として、共役ポリマー、たとえば、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリビニルカルバゾール、ポリフェニレン、ポリフェニルビニレン、ポリシラン、ポリチエニレンビニレン、ポリイソチアナフタレン、ポリシクロペンタジチオフェン、ポリシラシクロペンタジチオフェン、ポリシクロペンタジチアゾール、ポリチアゾロチアゾール、ポリチアゾール、ポリベンゾチアジアゾール、ポリ(酸化チオフェン)、ポリ(酸化シクロペンタジチオフェン)、ポリチアジアゾロキノキサリン、ポリベンゾイソチアゾール、ポリベンゾチアゾール、ポリチエノチオフェン、ポリ(酸化チエノチオフェン)、ポリジチエノチオフェン、ポリ(酸化ジチエノチオフェン)、ポリテトラヒドロイソインドール、およびこれらの共重合体が挙げられる。いくつかの実施形態では、電子供与体材料は、ポリチオフェン(たとえば、ポリ(3−ヘキシルチオフェン))、ポリシクロペンタジチオフェン、およびこれらの共重合体であってもよい。ある実施形態では、電子供与体材料の組合せを、光活性層120または160において使用することができる。]
[0057] いくつかの実施形態では、電子供与体材料または電子受容体材料は、第一コモノマー繰返し単位と、該第一コモノマー繰返し単位とは異なる第二コモノマー繰返し単位を有するポリマーを含むことができる。第一コモノマー繰返し単位として、シクロペンタジチオフェン部分、シラシクロペンタジチオフェン部分、シクロペンタジチアゾール部分、チアゾロチアゾール部分、チアゾール部分、ベンゾチアジアゾール部分、酸化チオフェン部分、酸化シクロペンタジチオフェン部分、ポリチアジアゾロキノキサリン部分、ベンゾイソチアゾール部分、ベンゾチアゾール部分、チエノチオフェン部分、酸化チエノチオフェン部分、ジチエノチオフェン部分、酸化ジチエノチオフェン部分、またはテトラヒドロイソインドール部分を挙げることができる。]
[0058] いくつかの実施形態では、第一コモノマー繰返し単位は、シクロペンタジチオフェン部分を含む。いくつかの実施形態では、シクロペンタジチオフェン部分は、C1−C20アルキル、C1−C20アルコキシ、C3−C20シクロアルキル、C1−C20ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ハロ、CN、OR、C(O)R、C(O)ORおよびSO2R(ここで、Rは、H、C1−C20アルキル、C1−C20アルコキシ、アリール、ヘテロアリール、C3−C20シクロアルキル、またはC1−C20ヘテロシクロアルキルである)からなる群から選択される少なくとも1個の置換基で置換される。たとえば、シクロペンタジチオフェン部分は、ヘキシル、2−エチルヘキシル、または3,7−ジメチルオクチルで置換されうる。ある実施形態では、シクロペンタジチオフェン部分は、4位で置換される。いくつかの実施形態では、第一コモノマー繰返し単位は、式(1):]
[0059] のシクロペンタジチオフェン部分を含むことができる。]
[0060] 式(1)において、それぞれ、H、C1−C20アルキル、C1−C20アルコキシ、C3−C20シクロアルキル、C1−C20ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ハロ、CN、OR、C(O)R、C(O)OR、またはSO2Rであり、ここで、Rは、H、C1−C20アルキル、C1−C20アルコキシ、アリール、ヘテロアリール、C3−C20シクロアルキル、またはC1−C20ヘテロシクロアルキルである。たとえば、R1およびR2は、それぞれ独立して、ヘキシル、2−エチルヘキシル、または3,7−ジメチルオクチルでありうる。]
[0061] アルキルは、飽和または不飽和の、分岐または直鎖状鎖が可能である。C1−C20アルキルは、1〜20個の炭素原子(たとえば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19および20個の炭素原子)を含有する。アルキル部分の例として、−CH3、−CH2−、−CH2=CH2−、−CH2−CH=CH2、および分岐状−C3H7が挙げられる。アルコキシは、分岐または直鎖状鎖の、飽和または不飽和でも可能である。C1−C20アルコキシは、酸素ラジカルと、1〜20個の炭素原子(たとえば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、および20個の炭素原子)とを含有する。アルコキシ部分の例として、−OCH3および−OCH=CH−CH3が挙げられる。シクロアルキルは、飽和でも不飽和でも可能である。C3−C20シクロアルキルは、3〜20個の炭素原子(たとえば、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、および20個の炭素原子)を含有する。シクロアルキル部分の例として、シクロヘキシルおよびシクロヘキセン−3−イルが挙げられる。ヘテロシクロアルキルも、飽和でも、不飽和でも可能である。C3−C20ヘテロシクロアルキルは、少なくとも1個の環へテロ原子(たとえば、O、NおよびS)と、3〜20個の炭素原子(たとえば、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、および20個の炭素原子)とを含有する。ヘテロシクロアルキル部分の例として、4−テトラヒドロピラニルおよび4−ピラニルが挙げられる。アリールは、1個以上の芳香族環を含有することができる。アリール部分の例として、フェニル、フェニレン、ナフチル、ナフチレン、ピレニル、アントリル、およびフェナントリルが挙げられる。ヘテロアリールは、1個以上の芳香族環を含有することができ、そのうちの少なくとも1つは、少なくとも1個の環へテロ原子(たとえば、O、NおよびS)を含有する。ヘテロアリール部分の例として、フリル、フリレン、フルオレニル、ピロリル、チエニル、オキサゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、ピリジル、ピリミジニル、キナゾリニル、キノリル、イソキノリル、およびインドリルが挙げられる。]
[0062] 本明細書で記載する、アルキル、アルコキシ、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、およびヘテロアリールは、他に特記がない限り、置換された部分および非置換の部分の両方を含む。シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、およびヘテロアリール上の置換基の例として、C1−C20アルキル、C3−C20シクロアルキル、C1−C20アルコキシ、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、アミノ、C1−C10アルキルアミノ、C1−C20ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ、ヒドロキシル、ハロゲン、チオ、C1−C10アルキルチオ、アリールチオ、C1−C10アルキルスルホニル、アリールスルホニル、シアノ、ニトロ、アシル、アシルオキシ、カルボキシル、およびカルボン酸エステルが挙げられる。アルキル上の置換基の例として、C1−C20アルキル以外の先に列挙した置換基の全てが挙げられる。シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、およびヘテロアリールは、縮合基も含む。]
[0063] 第二コモノマー繰返し単位として、ベンゾチアジアゾール部分、チアジアゾロキノキサリン部分、酸化シクロペンタジチオフェン部分、ベンゾイソチアゾール部分、ベンゾチアゾール部分、酸化チオフェン部分、チエノチオフェン部分、酸化チエノチオフェン部分、ジチエノチオフェン部分、酸化ジチエノチオフェン部分、テトラヒドロイソインドール部分、フルオレン部分、シロール部分、シクロペンタジチオフェン部分、フルオレノン部分、チアゾール部分、セレノフェン部分、チアゾロチアゾール部分、シクロペンタジチアゾール部分、ナフトチアジアゾール部分、チエノピラジン部分、シラシクロペンタジチオフェン部分、オキサゾール部分、イミダゾール部分、ピリミジン部分、ベンズオキサゾール部分、またはベンズイミダゾール部分を挙げることができる。いくつかの実施形態では、第二コモノマー繰返し単位は、3,4−ベンゾ−1,2,5−チアジアゾール部分である。]
[0064] いくつかの実施形態では、第二コモノマー繰返し単位は、式(2)のベンゾチアジアゾール部分、式(3)のチアジアゾロキノキサリン部分、式(4)の二酸化シクロペンタジチオフェン部分、式(5)の一酸化シクロペンタジチオフェン部分、式(6)のベンゾイソチアゾール部分、式(7)のベンゾチアゾール部分、式(8)の二酸化チオフェン部分、式(9)の二酸化シクロペンタジチオフェン部分、式(10)の四酸化シクロペンタジチオフェン部分、式(11)のチエノチオフェン部分、式(12)の四酸化チエノチオフェン部分、式(13)のジチエノチオフェン部分、式(14)の二酸化ジチエノチオフェン、式(15)の四酸化ジチエノチオフェン、式(16)のテトラヒドロイソインドール部分、式(17)の二酸化チエノチオフェン部分、式(18)の二酸化ジチエノチオフェン部分、式(19)のフルオレン部分、式(20)のシロール部分、式(21)のシクロペンタジチオフェン部分、式(22)のフルオレノン部分、式(23)のチアゾール部分、式(24)のセレノフェン部分、式(25)のチアゾロチアゾール部分、式(26)のシクロペンタジチアゾール部分、式(27)のナフトチアジアゾール部分、式(28)のチエノピラジン部分、式(29)のシラシクロペンタジチオフェン部分、式(30)のオキサゾール部分、式(31)のイミダゾール部分、式(32)のピリミジン部分、式(33)のベンズオキサゾール部分、または式(34)のベンズイミダゾール部分:]
[0065] を挙げることができる。]
[0066] 先の式中、XおよびYは、それぞれ独立して、CH2、OまたはSであり;R5およびR6は、それぞれ独立して、H、C1−C20アルキル、C1−C20アルコキシ、C3−C20シクロアルキル、C1−C20ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ハロ、CN、OR、C(O)R、C(O)OR、またはSO2R(式中、Rは、H、C1−C20アルキル、C1−C20アルコキシ、アリール、ヘテロアリール、C3−C20シクロアルキル、またはC1−C20ヘテロシクロアルキルである)であり;およびR7およびR8は、それぞれ独立して、H、C1−C20アルキル、C1−C20アルコキシ、アリール、ヘテロアリール、C3−C20シクロアルキル、またはC3−C20ヘテロシクロアルキルである。いくつかの実施形態では、第二コモノマー繰返し単位として、式(2)(式中、R5およびR6は、それぞれ、Hである)のベンゾチアジアゾール部分が挙げられる。]
[0067] 第二コモノマー繰返し単位は、少なくとも3個のチオフェン部分を含むことができる。いくつかの実施形態では、チオフェン部分の少なくとも1個が、C1−C20アルキル、C1−C20アルコキシ、アリール、ヘテロアリール、C3−C20シクロアルキルおよびC3−C20ヘテロシクロアルキルからなる群から選択される少なくとも1個の置換基で置換されている。ある実施形態では、第二コモノマー繰返し単位は、5個のチオフェン部分を含む。]
[0068] ポリマーは、さらに、チオフェン部分またはフルオレン部分を含有する第三コモノマー繰返し単位を含むことができる。いくつかの実施形態では、該チオフェンまたはフルオレン部分は、C1−C20アルキル、C1−C20アルコキシ、アリール、ヘテロアリール、C3−C20シクロアルキル、およびC3−C20ヘテロシクロアルキルからなる群から選択される少なくとも1個の置換基で置換される。]
[0069] いくつかの実施形態では、ポリマーは、第一、第二および第三コモノマー繰返し単位の任意の組合せによって形成されうる。ある実施形態では、ポリマーは、第一、第二および第三コモノマー繰返し単位のいずれかを含有するホモポリマーであることができる。]
[0070] いくつかの実施形態では、ポリマーは以下であることができる。]
[0071] (ここで、nは、1を超える整数でありうる。)
本明細書に記載するポリマーを調製するためのモノマーは、非芳香族二重結合、および1個以上の不斉中心を含有してもよい。したがって、これらは、ラセミ体およびラセミ混合物、単一鏡像体、個々のジアステレオマー、ジアステレオマー混合物、およびシス−またはトランス異性体形態として存在しうる。そのような異性体形態は全て意図するものである。]
[0072] 先に記載したポリマーは、当該分野で公知の方法、たとえば、同じ出願人の、同時係属中の米国特許出願第11/601,374号(その内容は、参照によって本明細書に組み込まれる)に記載の方法によって調製することができる。たとえば、共重合体は、遷移金属触媒の存在下、2個のアルキルスタニル基を含有する1種以上のコモノマーと、2個のハロ基を含有する1種以上のモノマーとの間の架橋反応によって調製することができる。別の例として、共重合体は、遷移金属触媒の存在下、2個のホウ酸基を含有する1種以上のモノマーと、2個のハロ基を含有する1種以上のモノマーとの間の架橋反応によって調製することができる。該コモノマーは、本明細書に記載された方法によって、または当該分野で公知の方法、たとえば、米国特許出願第11/486,536号、Coppoら、Macromolecules 2003、36、2705−2711、およびKurtら、J.Heterocycl.Chem.1970、6、629(これらの内容は、参照によって本明細書に組み込まれる)に記載された方法によって調製することができる。]
[0073] 理論に束縛されるものではないが、前記ポリマーの利点は、それらの吸収波長が、電磁スペクトルの赤色および近IR領域(たとえば、650〜800nm)に向かってシフトすることであり、これは、殆どの他の従来のポリマーでは得にくいものであると考えられる。そのようなポリマーを、従来のポリマーとともに光電池に導入した場合、電池は、スペクトルのこの領域において、光を吸収することが可能になり、それによって電池の電流および効率が増加する。]
[0074] いくつかの実施形態では、光活性層120は、第一バンドギャップを有し、光活性層160は、第一バンドギャップとは異なる第二バンドギャップを有する。そのような実施形態では、1つの光活性層で吸収されない光を、別の光活性層によって吸収することができ、それによって光電池100の効率が増加する。]
[0075] 一般的に、光活性層120または160は、そこに衝突し、対応する電子および正孔を形成する光子の吸収が、比較的効率的であるくらい十分に厚く、正孔および電子の移送が比較的効率的であるくらい十分に薄い。ある実施形態では、光活性層120または160の厚さは、少なくとも0.05ミクロン(たとえば、少なくとも約0.1ミクロン、少なくとも約0.2ミクロン、少なくとも約0.3ミクロン)および/または多くとも約1ミクロン(たとえば、多くとも約0.5ミクロン、多くとも約0.4ミクロン)である。いくつかの実施形態では、光活性層120または160の厚さは、約0.1ミクロン〜約0.2ミクロンである。]
[0076] 正孔輸送層130および150は、一般的に、光電池100で使用される厚さで、正孔を電極110および170に移送し、電子の電極110および170への移送を実質的に遮断する材料で形成される。層130および150を形成することができる材料の例として、ポリチオフェン(たとえば、ドープされたPEDOT)、ポリアニリン、ポリビニルカルバゾール、ポリフェニレン、ポリフェニルビニレン、ポリシラン、ポリチエニレンビニレン、ポリイソチアナフタレン、およびこれらの共重合体が挙げられる。いくつかの実施形態では、正孔輸送層130および150は、正孔輸送材料の組合せを含むことができる。]
[0077] 一般的に、正孔輸送層130または150の厚さ(すなわち、第一光活性層120に接触する正孔輸送層130の表面と正孔輸送層130に接触する電極140の表面との間の距離、および第二光活性層160に接触する正孔輸送層150の表面と、正孔輸送層150に接触する電極140の表面との間の距離)は、所望により変化させることができる。概して、正孔輸送層130または150の厚さは、少なくとも0.01ミクロン(たとえば、少なくとも約0.05ミクロン、少なくとも約0.1ミクロン、少なくとも約0.2ミクロン、少なくとも約0.3ミクロン、または少なくとも約0.5ミクロン)および/または多くとも約5ミクロン(たとえば、多くとも約3ミクロン、多くとも約2ミクロン、または多くとも約1ミクロン)である。いくつかの実施形態では、正孔輸送層130または150の厚さは、約0.01ミクロン〜約0.5ミクロンである。]
[0078] 場合によっては、タンデム型光電池100は、光活性層120および電極110の間にある第一正孔遮断層(図1には示さず)と、光活性層160および電極170の間にある第二正孔遮断層(図1には示さず)とを含むことができる。一般的に、これら2つの正孔遮断層は、それぞれ、光電池100において使用する厚さで、電子を電極110または170に移送し、正孔の電極110または170への移送を実質的に遮断する材料で形成されうる。正孔遮断層を形成することができる材料の例として、LiF、金属酸化物(たとえば、酸化亜鉛、酸化チタン)、およびアミン(たとえば、第一、第二、または第三アミン)が挙げられる。正孔遮断層における使用に適切なアミンの例は、たとえば、同じ出願人の、同時係属中の米国特許仮出願第60/926,459号に記載されており、この全内容は、参照によって本明細書に組み込まれる。] 図1
[0079] 理論に束縛されるものではないが、光電池100がアミンで作られた正孔遮断層を含む場合、光活性層120と電極110との間の、または光活性層160と電極170との間の抵抗接点の形成を促進することができ、それによって、UV曝露によって起こる光電池100へのダメージを減らすと考えられる。]
[0080] 概して、各正孔遮断層の厚さは、少なくとも0.02ミクロン(たとえば、少なくとも約0.03ミクロン、少なくとも約0.04ミクロン、少なくとも約0.05ミクロン)および/または多くとも約0.5ミクロン(たとえば、多くとも約0.4ミクロン、多くとも約0.3ミクロン、多くとも約0.2ミクロン、多くとも約0.1ミクロン)である。]
[0081] 一般的に、先に記載した電極110および170、光活性層120および160、正孔輸送層130および150、ならびに任意の正孔遮断層は、それぞれ、液体系被覆プロセス、たとえば、先に記載した方法の1つによって調製することができる。]
[0082] いくつかの実施形態では、1つの層(たとえば、層110〜130および150〜170の1つ)が無機半導体ナノ粒子を含む場合、液体系被覆プロセスは、(1)ナノ粒子を溶剤(たとえば、水性溶剤または無水アルコール)と混合して分散液を形成し、(2)該分散液を基板に被覆し、(3)被覆した分散液を乾燥することによって行うことができる。ある実施形態では、無機金属酸化物ナノ粒子を含有する層を調製する液体系被覆プロセスは、(1)前駆体(たとえば、チタン塩)を適切な溶剤(たとえば、無水アルコール)に分散して分散液を形成し、(2)該分散液を光活性層に被覆し、(3)該分散液を加水分解して無機半導体ナノ粒子層(たとえば、酸化チタンナノ粒子層)を形成し、(4)無機半導体材料層を乾燥することによって行うことができる。ある実施形態では、液体系被覆プロセスは、ゾル・ゲルプロセスによって行うことができる。]
[0083] 一般的に、有機半導体材料を含有する層の調製に使用される液体系被覆プロセスは、無機半導体材料を含有する層の調製に使用されるプロセスと、同じ、または異なってもよい。いくつかの実施形態では、1つの層(たとえば、層110〜130および150〜170の1つ)が、有機半導体材料を含む場合、液体系被覆プロセスは、有機半導体材料を溶剤(たとえば、有機溶剤)と混合して溶液または分散液を形成し、該溶液または分散液を基板に被覆し、被覆した溶液または分散液を乾燥することによって行うことができる。たとえば、有機光活性層は、電子供与体材料(たとえば、P3HT)および電子受容体材料(たとえば、C61−PCBM)を適切な溶剤(たとえば、キシレン)中で混合して分散液を形成し、該分散液を基板に被覆し、被覆した分散液を乾燥することによって調製することができる。]
[0084] 本明細書で記載する液体系被覆プロセスは、高温(たとえば、少なくとも約50℃、少なくとも約100℃、少なくとも約200℃、または少なくとも約300℃)で行うことができる。該温度は、使用される被覆プロセスおよび被覆組成物のような種々の要因に基づいて調整することができる。たとえば、無機ナノ粒子を含有する層を調製する場合、ナノ粒子を高温(たとえば、少なくとも約300℃)で焼結し、相互に接続されたナノ粒子を形成することができる。一方、高分子架橋剤(たとえば、ポリ(n−ブチルチタネート))を無機ナノ粒子に加える場合、焼結処理は、低温(たとえば、約300℃未満)で行うことができる。]
[0085] 一般的に、タンデム型光電池100を製造する方法は、要望に応じて、変化することができる。いくつかの実施形態では、タンデム型光電池100は、各層を、下部から頂部へ、順番に作成することによって製造することができる。いくつかの実施形態では、タンデム型光電池100は、(1)電極140を正孔輸送層130および150の間に配置して第一中間品を形成し、(2)該第一中間品を光活性層120および160の間に配置して第二中間品を形成し、(3)該第二中間品を電極110および170の間に配置することによって製造することができる。いくつかの実施形態では、タンデム型光電池100は、光活性層120を電極110上に形成(たとえば、液体系被覆組成物を電極110上に配置することによって)して中間品を提供し、追加の部品(たとえば、電極140および170、正孔輸送層130および150、ならびに光活性層160)を中間品に形成することによって製造することができる。たとえば、正孔輸送層130および電極140は、中間品上に順番に設置して第二中間品を形成することができる。次いで、正孔輸送層150、光活性層160、および電極170を、第二中間品上に順番に設置してタンデム型光電池100を形成することができる。いくつかの実施形態では、タンデム型光電池100の少なくとも部分(たとえば、タンデム型光電池100全体)を、ロール・ツー・ロールプロセスによって製造する。一般的に、電極間の電気的接続および電極と外部負荷との間の電気的接続は、当該分野で周知の方法によって調製することができる。]
[0086] いくつかの実施形態を開示してきたが、他の実施形態も可能である。
いくつかの実施形態では、光電池100は、頂部として陰極、および下部電極と、中間電極として陽極とを含む。いくつかの実施形態では、光電池100は、頂部として陽極、および下部電極と、中間電極として陰極を含むこともできる。]
[0087] いくつかの実施形態では、並列タンデム型光電池は、図1に示した層を、異なる順番で含むことができる。たとえば、図2は、電極210と、正孔輸送層220と、光活性層230と、電極240と、光活性層250と、正孔輸送層260と、電極270と、電極210および270を接続する電気的接続と、電極210、240および270を介して光電池200に電気的に接続する外部負荷280とを備える並列タンデム型光電池200を示す。また、光電池200は、電極240と光活性層230との間に正孔遮断層(図2には示さず)、および電極240と光活性層250との間に正孔遮断層(図2には示さず)を含むこともできる。] 図1 図2
[0088] 図1では、光電池100が電気的に並列に接続された2個の半電池を含むものを示したが、光電池は、電気的に直列に接続された2個の半電池を含むこともできる。たとえば、図3は、電極310と、正孔輸送層320と、光活性層330と、電極340と、光活性層350と、正孔輸送層360と、電極370と、電極310および370を介して光電池300に電気的に接続された外部負荷380とを備える直列接続タンデム型光電池300を示す。光電池300は、光活性層330と電極340との間に正孔遮断層(図3には図示せず)、および電極340と光活性層350との間に正孔遮断層(図3には図示せず)を含むこともできる。] 図1 図3
[0089] 図1では、光電池100が、2個の半電池を含むものを示したが、いくつかの実施形態では、光電池100は、2個を超える半電池(たとえば、3、4、5、10、20、50、または100個)の半電池を含むことができる。いくつかの実施形態では、半電池の全てが、電気的に並列に接続されている。いくつかの実施形態では、半電池のいくつかは電気的に直列に接続され、半電池のいくつかは電気的に並列に接続されている。] 図1
[0090] いくつかの実施形態では、複数のタンデム型光電池を電気的に接続し、光起電力システムを形成することができる。例として、図4は、複数のタンデム型光電池420を含有するモジュール410を備える光起電力システム400の概略図である。電池420は電気的に直列に接続され、システム400は、負荷430に電気的に接続されている。別の例として、図5は、複数のタンデム型光電池520を含有するモジュール510を備える光起電力システム500の概略図である。電池520は電気的に並列に接続され、システム500は負荷530に電気的に接続されている。いくつかの実施形態では、光起電力システム中の光電池のいくつか(たとえば、全て)が、1個以上の共通基板を有しうる。ある実施形態では、光起電力システム中のいくつかのタンデム型光電池は、電気的に直列に接続され、光起電力システム中のタンデム型光電池のいくつかは、電気的に並列に接続されている。] 図4 図5
[0091] 光電池を先に記載してきたが、いくつかの実施形態では、本明細書で記載した電極は、他の電子装置およびシステムを作成するために使用することができる。たとえば、該電極は、適切な有機半導体装置、たとえば、電解効果トランジスタ(たとえば、IR検出器)、光起電力検出器、撮像装置(たとえば、カメラ用のRGB撮像装置または医療用撮像システム)、発光ダイオード(LED)(たとえば、有機LEDまたはIRもしくは近IR LED)、レーザー装置、変換層(たとえば、可視発光をIR発光に変換する層)、通信用の増幅器およびエミッタ、(たとえば、ファイバー用ドーパント)、記憶素子(たとえば、ホログラフィック記憶素子)、およびエレクトロクロミック素子(たとえば、エレクトロクロミック・ディスプレイ)に使用することができる。]
[0092] 以下の実施例は、説明的なものであって、限定するものではない。]
[0093] 先ず、薄いTiOx層をPET:ITO基板に設置した。次いで、P3HT:PCBMのキシレン溶液をTiOx層に65℃、60mm/秒の速さで、ブレードコーティングすることによって、活性層を調製した。PEDOT:PSSの正孔輸送層を、80℃、2.5mm/秒の速さで、活性層の頂部にブレードコーティングした。クロム(1nm)および金(4nm)の薄い半透明層の連続熱蒸発によって、第一半電池を調製した。80℃、2.5mm/秒の速さでPEDOT:PSSをブレードコーティングし、次いでP3HT:PCBMの活性層を、25℃、25mm/秒の速さで、ブレードコーティングすることにより形成し、次いでアルミニウムの熱蒸発によって、第二半電池を調製した。]
[0094] 並列タンデム型光電池、ならびに第一および第二半電池それぞれ単独の性能を、AM1.5照明条件下、25℃で、Steuernagel太陽光シミュレータおよびKEITHLEY2400SMU検出器を使用して測定した。検出器をITOおよび金電極に接触させることによって、第一半電池の性能を測定し、検出器を金およびアルミニウム電極に接触させることによって、第二半電池の性能を測定した。検出器を、正電極として金に、また、負電極としてITOおよびアルミニウムに一緒に接触させることによって、タンデム型光電池の性能を測定した。]
[0095] 2個の半電池を電気的に並列に接続した場合、第一半電池(すなわち、入射光が最初にタンデム型光電池に入射する半電池)には、第二半電池より、非常に大きな電流(漏洩または電子入射電流)が現れるという結果を示した。並列タンデム型光電池の全体の電流(たとえば、漏洩電流または電子入射電流)は、第一半電池の電流と、第二半電池の電流の半分との略合計であった。並列タンデム型光電池は、各半電池に比べ、より高い効率を示した。]
実施例

[0096] 他の実施形態は、以下の請求項の範囲内にある。]
权利要求:

請求項1
第一電極と、第三電極と、該第一および第三電極の間にある第一光活性層とを含む第一半電池と、第二電極と、前記第三電極と、該第二および第三電極の間にある第二光活性層とを含む第二半電池とを含むシステムであって、前記第一および第二半電池は、電気的に並列に接続され、前記第三電極は、前記第一および第二電極の間にあり、金属、カーボンナノチューブ、カーボンナノロッド、フラーレンおよびこれらの組合せからなる群から選択される第一材料を含み、該システムは、光起電力システムとして構成されるシステム。
請求項2
前記第三電極は、第二材料をさらに含む、請求項1に記載のシステム。
請求項3
前記第二材料は、金属酸化物、導電性ポリマー、またはこれらの組合せを含む、請求項2に記載のシステム。
請求項4
前記第二材料は、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化インジウムスズ、および酸化スズからなる群から選択される金属酸化物を含む、請求項3に記載のシステム。
請求項5
前記金属酸化物は、ナノ粒子の形態である、請求項4に記載のシステム。
請求項6
前記第二材料は、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリカルバゾール、ポリビニルカルバゾール、ポリフェニレン、ポリフェニルビニレン、ポリシラン、ポリチエニレンビニレン、ポリイソチアナフタレンおよびこれらの共重合体からなる群から選択される導電性ポリマーを含む、請求項3に記載のシステム。
請求項7
前記第一材料は、鉄、金、銀、銅、アルミニウム、ニッケル、パラジウム、白金、チタンおよびこれらの合金からなる群から選択される金属を含む、請求項1に記載のシステム。
請求項8
前記第一材料は、金属ナノ粒子または金属ナノロッドを含む、請求項1に記載のシステム。
請求項9
前記第一材料は、金属メッシュまたは金属グリッドを含む、請求項1に記載のシステム。
請求項10
前記第三電極は、第一電極層および第二電極層を含む、請求項2に記載のシステム。
請求項11
前記第一電極層は前記第二材料の第一種を含み、および前記第二電極層は前記第二材料の第二種を含む、請求項10に記載のシステム。
請求項12
前記第一種は、前記第二種とは異なる、請求項11に記載のシステム。
請求項13
前記第一および第二種は、それぞれ、n型半導体材料を含む、請求項11に記載のシステム。
請求項14
前記第一および第二種は、それぞれ、p型半導体材料を含む、請求項11に記載のシステム。
請求項15
前記第三電極は、前記第一および第二電極層の間に導電性層をさらに含む、請求項11に記載のシステム。
請求項16
前記導電性層は、前記第一材料を含む、請求項15に記載のシステム。
請求項17
前記第一光活性層と前記第一電極との間に第一正孔輸送層と、前記第二光活性層と前記第二電極との間に第二正孔輸送層とをさらに含む、請求項1に記載のシステム。
請求項18
前記第一光活性層と前記第三電極との間に第一正孔遮断層と、前記第二光活性層と前記第三電極との間に第二正孔遮断層とをさらに含む、請求項17に記載のシステム。
請求項19
前記第一光活性層と前記第一電極との間に第一正孔遮断層と、前記第二光活性層と前記第二電極との間に第二正孔遮断層とをさらに含む、請求項1に記載のシステム。
請求項20
前記第一光活性層と前記第三電極との間に第一正孔輸送層と、前記第二光活性層と前記第三電極との間に第二正孔輸送層とをさらに含む、請求項19に記載のシステム。
請求項21
前記第三電極の厚さは、少なくとも約10nmである、請求項1に記載のシステム。
請求項22
前記第三電極の厚さは、多くとも約1ミクロンである、請求項1に記載のシステム。
請求項23
前記第三電極の表面抵抗は、多くとも約500Ω/cm2である、請求項1に記載のシステム。
請求項24
前記第三電極の表面抵抗は、多くとも10Ω/cm2である、請求項1に記載のシステム。
請求項25
前記第三電極の透過率は、少なくとも約60%である、請求項1に記載のシステム。
請求項26
前記第三電極の透過率は、少なくとも約80%である、請求項1に記載のシステム。
請求項27
前記光起電力システムは、タンデム型光電池を含む、請求項1に記載のシステム。
請求項28
システムの使用中、同じ極性を有する第一および第二電極と、前記第一および第二電極の間にある第三電極であって、システムの使用中、該第一および第二電極の極性とは反対の極性を有する第三電極と、前記第一および第三電極の間にある第一光活性層と、前記第二および第三電極の間にある第二光活性層とを含むシステムであって、前記第三電極は、第一および第二材料を含み、該第一材料は、金属、カーボンナノチューブ、カーボンナノロッド、フラーレンおよびこれらの組合せからなる群から選択され、該第二材料は、金属酸化物、導電性ポリマーおよびこれらの組合せからなる群から選択され、ならびにシステムは、光起電力システムとして構成されるシステム。
請求項29
前記光起電力システムは、タンデム型光電池を含む、請求項28に記載のシステム。
請求項30
第一および第二光活性層の間に第三電極を配置し、中間品を形成するステップと、第一および第二電極の間に該中間品を配置し、電気的に並列に接続された第一および第二半電池を形成するステップとを含む方法であって、前記第一半電池は、前記第一電極と、前記第三電極と、前記第一光活性層とを含み、前記第二半電池は、前記第二電極と、前記第三電極と、前記第二光活性層とを含み、前記第三電極は、液体系被覆プロセスによって配置される方法。
請求項31
前記液体系被覆プロセスは、溶液被覆、インクジェット印刷、スピン被覆、浸漬被覆、ナイフ被覆、バー被覆、噴霧被覆、ローラー被覆、スロット被覆、グラビア被覆、フレキソ印刷またはスクリーン印刷を含む、請求項30に記載の方法。
請求項32
前記第三電極は、液体系被覆組成物から調製される、請求項30に記載の方法。
請求項33
前記液体系被覆組成物は、半導体材料またはその前駆体を含む、請求項32に記載の方法。
請求項34
前記液体系被覆組成物は、金属酸化物またはその前駆体、導電性ポリマー、またはこれらの組合せを含む、請求項33に記載の方法。
請求項35
前記液体系被覆組成物は、金属、カーボンナノチューブ、カーボンナノロッド、フラーレンおよびこれらの組合せからなる群から選択される材料をさらに含む、請求項33に記載の方法。
請求項36
前記液体系被覆組成物は、ゾル−ゲル組成物を含む、請求項32に記載の方法。
請求項37
第一光活性層によって支持された第三電極を形成し、中間品を提供するステップであって、該第三電極は、液体系被覆組成物から形成されているステップと、追加の部品を中間品に形成し、光起電力システムを提供するステップとを含む方法であって、該光起電力システムは、第一電極と、第三電極と、該第一および第三電極の間にある第一光活性層とを含む第一半電池と、第二電極と、第三電極と、該第二および第三電極の間にある第二光活性層とを含む第二半電池とを含み、該第一および第二半電池は電気的に接続されている方法。
請求項38
液体系被覆組成物が第一光活性層によって支持されるように、該組成物を配置するステップと、該組成物から、第一および第二材料を含む第一電極を形成するステップとを含む方法であって、前記第一材料は、金属、カーボンナノチューブ、カーボンナノロッド、フラーレンおよびこれらの組合せからなる群から選択され、前記第二材料は、金属酸化物、導電性ポリマーおよびこれらの組合せからなる群から選択され、これにより、前記第一光活性層と前記第一電極とを含む中間品を提供する方法。
請求項39
前記中間品を第二電極に配置し、第一半電池を形成するステップをさらに含み、前記第一半電池は、第一および第二電極と、該第一および第二電極の間にある第一光活性層とを含む、請求項38に記載の方法。
請求項40
第二光活性層を第一電極に配置するステップと、第三電極を該第二光活性層に配置し、第二半電池を形成するステップとをさらに含み、該第二半電池は、第一および第三電極と、該第一および第三電極の間にある前記第二光活性層とを含み、前記第一および第二半電池は電気的に接続されている、請求項39に記載の方法。
請求項41
2個の半電池と、該2個の半電池の間にある共有電極とを含むタンデム型光電池を含むシステムであって、該共有電極は第一および第二材料を含み、該第一材料は、金属、カーボンナノチューブ、カーボンナノロッド、フラーレンおよびこれらの組合せからなる群から選択され、該第二材料は、金属酸化物、導電性ポリマーおよびこれらの組合せからなる群から選択されるシステム。
請求項42
第一電極、第二電極、並びに、該第一および第二電極の間にある第三電極と、前記第一および第三電極の間にある第一光活性層、並びに、前記第二および第三電極の間にある第二光活性層と、前記第一光活性層と前記第三電極との間にある第一正孔輸送層、並びに、前記第二光活性層と前記第三電極との間にある第二正孔輸送層とを含むシステムであって、該システムは、光起電力システムとして構成されるシステム。
請求項43
第一および第二正孔遮断層をさらに含み、該第一正孔遮断層は、前記第一光活性層と前記第一電極との間にあり、該第二正孔遮断層は、前記第二光活性層と前記第二電極との間にある、請求項42に記載のシステム。
請求項44
第一電極、第二電極、並びに、該第一および第二電極の間にある第三電極と、前記第一および前記第三電極の間にある第一光活性層、並びに、前記第二および前記第三電極の間にある第二光活性層と、前記第一光活性層と前記第一電極との間にある第一正孔輸送層、並びに、前記第二光活性層と前記第二電極との間にある第二正孔輸送層とを含むシステムであって、該システムは、光起電力システムとして構成されるシステム。
請求項45
第一および第二正孔遮断層をさらに含み、該第一正孔遮断層は、前記第一光活性層と前記第三電極との間にあり、該第二正孔遮断層は、前記第二光活性層と前記第三電極との間にある、請求項44に記載のシステム。
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引用文献:
公开号 | 申请日 | 公开日 | 申请人 | 专利标题
法律状态:
2012-05-01| A300| Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20120501 |
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